圧⼒センサとしては多くの種類がありますが、材料を基準とした場合、右表のように分類されます。半導体Siを材料としたものは、Ni ,Cu合⾦を⽤いた抵抗線式に⽐べ約1桁⾼感度であり、中でもマイクロマシーニング技術を応⽤して作られる拡散式のものは量産性が⾼く、相対圧(=ゲージ圧)タイプは約2kPa〜20MPaくらいまで幅広くカバー出来るとともに、絶対圧タイプも作製可能などの特⻑を備えており、最も多く⽣産されています。他⽅、SUSダイヤフラムを⽤いた成膜式のものは⾼圧⽤途に、平⾏平板を⽤いた静電容量式のものは微圧⽤途に適しています。⼜、拡散式と静電容量式には集積化センサも作られています。パッケージとして、⾞載⽤にはCAN、⺠⽣⽤にはプラスチック、⾼圧‧⾷品⽤にはSUSのケースが主に使⽤されています。
材料 | 方式 | 出力要素 | 変位 ベース材 |
パッケージ |
---|---|---|---|---|
Ni,Cu合金 | 抵抗線式 | 歪ゲージ | ポリイミド 等シート |
無 SUS |
半導体Si | 拡散式 | 歪ゲージ | Siダイヤ フラム |
CAN プラスチック SUS |
成膜式 | 歪ゲージ | SUSダイヤ フラム |
SUS | |
静電容量式 | Al膜 | Siダイヤ フラム |
プラスチック | |
セラミック | 静電容量式 | 金属膜 | アルミナ ダイヤフラム |
SUS |
その他 | 機械式 | 摺動抵抗 黄銅板 受光素子 |
バネ | 種々 |
拡散式圧力センサの動作原理
図1の平面図のように、圧力センサチップは、不純物拡散により、4ヶ所かつ同一方向に短冊状のゲージが形成され、断面図のようにダイヤフラム加工されたSiがガラス台座に接合された後、チップ化されています。このセンサチップを各種ケースに組み込み、ガラス台座側から加圧した場合、AとCのゲージは模式図のイのように変形して抵抗値が増加し、又、BとDのゲージはロのように変形して抵抗値が減少します。実用的には、結線図のようにホイートストン・ブリッジに結線され、+と−端子の電位差が出力として用いられます。先程とは逆にSi側から加圧した場合は、ゲージ抵抗の増減も逆になり、それに伴って出力の+−も反転します。チップにはSi面上でフルブリッジに配線されたものと、この図のように1番、6番端子を開放し、外部でオフセット電圧を調整し易くしたものがあります。
圧力センサの構造
図2に、ケースタイプのゲージ圧用半導体圧力センサの
断面構造を示します。
圧力センサの諸特性
圧力センサには、以下のように実に多くの特性が
要求されます。
主要な特性として、当社品の出力スパン電圧(図3)と破壊耐圧のヒストグラム(図4)を示します。